炎症性腸疾患・IBD | 東京都国分寺市の多摩メディカルクリニック

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炎症性腸疾患(IBD)

若年層に多い!潰瘍性大腸炎&クローン病

潰瘍性大腸炎が現代病として、現在急増中!

「この頃お腹の調子が悪い…」というあなた。
ただの下痢と軽く考えないほうがいいかもしれません。最近急増している「潰瘍性大腸炎」の可能性もあるからです。潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に炎症を起こし、びらん、潰瘍ができたりする病気。特に若年層を中心に急増しています。
潰瘍性大腸炎の原因はまだ不明ですが、「免疫異常説」が有力です。細菌などの外敵から細胞を守るはずの免疫機能が過剰に反応し、自ら消化管を攻撃して粘膜の炎症が起こり、さらに白血球が異物を除去しようと粘膜を攻撃します。
こうして、炎症が徐々に悪化していきます。
背景には食事の欧米化、「肉食」傾向が考えれます。脂肪の過剰摂取が腸管粘膜の過敏な反応を助長します。他にストレス、生活習慣の乱れも悪化の要因になります。

発病しているのに気づかないケースも多い

この病気で注意が必要なのは最初は慢性的な下痢と区別がつかないことです。
主な症状が、下痢、血便、腹痛などで、胃腸炎、過敏性腸症候群と間違えられやすく、診断が遅れることが多いのです。
診断が遅れて重症化すると、発熱、貧血、急激な体重減少等全身状態が悪化します。
腎結石、膵炎、皮膚や目の異常、大腸がん等の合併症にも要注意です。重症化した場合は、大腸切除術等手術が必要となります。

よく似た病気「クローン病」

同じく、厚労省の特定疾患に指定された病気に「クローン病」がある。この病気の症状も、潰瘍性大腸炎によく似ているが、潰瘍性大腸炎が大腸のみに起こるのに対し、クローン病は小腸にも発生する点で異なっています。
クローン病のおもな症状は、腹痛や発熱、体重の減少、貧血、皮膚病変、目の異常、痔など。経過が長くなると、腸壁狭窄、イレウス、通過障害を来し、手術が必要な場合も少なくありません。
いずれにせよ、若者の腸に今、重大な異変が起きているようです。

潰瘍性大腸炎&クローン病

潰瘍性大腸炎&クローン病はいずれも原因不明で予防が難しい疾患ですが、普段の心がけ次第でリスクは減らせると思います。生活習慣や食習慣のうえで、以下の2点に注意が必要です。

  • その1. 動物性たんぱく質や脂肪の摂り過ぎに注意!
    肉や乳製品などを食べ過ぎないようにしよう。アルコールや刺激物、ファーストフードや加工食品の取り過ぎに注意!、魚や野菜を中心とした食生活に切り替えましょう。
  • その2. 心身のストレスはためこまない
    規則正しいライフスタイルを心がけ、毎日継続できる運動をしましょう。無理な生活を続けると、心身のストレスから免疫機能も狂いがちになります。

早めに診断をし、適切な治療を受ければ、手術をしなくても改善する可能性は高いといえます。健康診断は定期的に受け、健康状態を把握し、早期発見を心がけましょう。